【組織に関するコラム】キャリコンを外部に頼んだ方が良い理由

昔、カネボウという化粧品と食品事業を営む大きな会社がありました。結局、経営が行き詰まり、各事業が切り売りされることになったのですが、事業の評価をする際に調査に入った企業再生の幹部は驚きました。30年前に作ったアイスクリームが大量に倉庫に眠っていたからです。

なぜ眠っていたか?当時の法律では、流通にのせる前の段階の冷凍食品は消費期限を設ける必要がなかったからでした。

「つまり、法律に反しなかったら、30年前のアイスでも廃棄せずそのままにして資産評価しても大丈夫」

という認識が組織でまかり通っていたのでした。

組織で活躍するためには、組織に染まることが求められますが、染まっていることを自己認識できていないといつの間にか感覚が麻痺し、組織ぐるみの不正に巻き込まれたり、その企業ならではの特殊な能力しか身につけられず、他社に転じようとしても厳しくなっていたりします。

その意味で、社外のキャリコンなりコーチなりに、まとまった数の社員が面接してもらうというのは、健全な精神の組織を保つ上では、お勧めできると思います。