【企業研修ネタ】社員の人材育成、まず何から手をつける?

企業研修会社が提案しているプログラムや、大手企業が導入している企業研修プログラムを拝見していると、「きれいな字の書き方」「日常英会話」「簿記3級」「CAD」など、とりあえず数を揃えました的な、ミニクイズのついた動画Eラーニングサービスを導入しておしまい、という会社が結構あります。

そしてその位置づけは福利厚生だったりして、結局、何がやりたいのかよくわからない感じがします。

社員のエンゲージメントが爆上がりして離職率も急減しているわけでもなさそうですし、、、

「すべては人なんだ」は、イトーヨーカドー社員からコンサルに転身し、成城石井の社長に就任した後、業績を急激に伸ばした経営者による書籍です。

業績を急激に伸ばしただけではありません。離職率も急激に下げたのでした。

人材育成のポイントは、「お客様の利益になるような社員の戦力化」と「社員にとってもプラスになるスキルアップ化」そして「社員の待遇改善」の3点でした。

例えば、ソムリエの資格研修を補助すれば、社員のお客様へのワインの説明も充実して売り上げ増につながりますし、社員もスキルアップしたことになります。

そして非正規スタッフの正社員への登用の道も広げれば、従業員の心理的安全性も上がり仕事に前向きになれます。

今は、キーパーソンとなる社員に辞められると会社の業績にも大きく影響するような時代になっています。

100年近い歴史と1億円近い売り上げを誇るドイツの製薬メーカー、ベイリンガー・インゲルハイムの対外資料を見ますと、「弊社は、どんなに経営が苦しい時にも、人材育成への投資は減らしませんでした」という一節が出てきます。

「まずは、汝の足元を掘れ、そこに泉は湧く」byニーチェ

ということで、業績がくすぶっている企業は、まずは人へのお金の使い方を見直した方が良いかもしれません。